今日の高度な半導体製造における重要な問題は、半導体ウェハーの平坦化で発生しています。 化学機械平坦化(CMP)スラリーとして知られている研磨スラリーは、半導体の製造に必要な平坦化のための非常に高い仕様にウェハーを研磨するための研磨剤として使用されています。 CMPスラリーは、xSightの検出しきい値である500 nmよりもはるかに小さいナノ粒子で構成されていますが、時折発生する大きな粒子、またはナノ粒子の多くが集まってより大きな粒子を作成するときに形成される凝集物は、製造に大混乱をもたらす可能性があります。 多くの場合LPC(Large Particle contaminants:大きな粒子汚染物質)と呼ばれる単一の大きな粒子は、ウェハーの表面にスクラッチを発生させ、材料を廃棄しなけらばならなくなることがあります。故にスラリーナノ粒子を均一に保つことが重要視されています。
問題を生じさせる大きな粒子のサイズは、Total HolographicCharacterization®(THC)法を利用したxSightの測定範囲500nm~10μmと重なります。 濁度のあるCMPスラリーから、汚染とある粗大粒子を一般の光学系技術で検出するのは困難です。 THC法では、粗大粒子の信号は、ホログラムで表示されます。これは、背景に大量の小さな粒子が存在する場合でも検出されます。
CMPスラリーの凝集傾向は、pHやイオン強度などの溶液環境特性に依存します。 以下の図は、xSightを用いて、さまざまな条件下でCMPスラリーの凝集を測定した結果を示しています。 パネル(a)では、pH2~11に振った際の凝集体の濃度を測定しました。パネル(b)では、塩濃度を0.3〜90 mMに変更することにより、イオン強度を変化させました。 スラリーの凝集挙動を環境パラメータの関数として理解することは、CMPスラリー配合を設計する際に重要です。 xSightは、シリカ、セリア、アルミナ、ダイヤモンドなど、さまざまなCMPスラリー材料の結果を提供します。